連載:読書

『旅がなければ死んでいた』

お尻が大打撃を受けてしまった。もう炬燵に潜り込んで動くまい。

朝8時半の予約で10分前に着いた。いつもの経路は辿らずに行ったら、道路は渋滞。思い掛けなく時間が掛かった。赤信号で停まった場所は先日雉を見た辺り。そう簡単には野生は姿を現すまいと思ったが、目は田んぼの草薮を捜している。

病院の待合室は既に満席近かった。爺様が4人、婆様が私を入れて5人。直ぐに2人の婆様が爺様の付き添いだと分かった。

去年もそうだったが、女で付き添いを連れて来る人はいない。男は一人で来れない人がいる。一人で来たと思った爺様も、廊下のベンチに奥様らしき女性が座って