NYの友人と極秘の会話ーー盗聴されてないだろうね?

これも幸いのための運命なのだ...

陽一は一度フォレストヒルズに戻ろうと
思った瞬間

『そうだ、もうあのアパートは
ひきはらってしまったのだ...』

『そうか... それなら
レイモンのところに寄ってみるか...』

空港の公衆電話から電話すると

「もしもし、あれ、もう日本か?」

「いや、ちょっと事情があって
1つ便がおそくなってね...
もしよければ、そちらに寄ってもいいかな?」

「ちょうどいま帰ってきたところ
いいタイミングだね
もちろんどうぞ、俺は明日の早朝
テルアヴィヴに行くとろなんだ...」

「なんだ、それじゃほとんど同じ時間だな