花篝揺らぐ炎と花びらと 



 姿見に映るときめき花衣  佐久間尚子

 付け襟の手編みのレース花衣  辻響子

 花衣白地に彩なす艶やかさ  アロマ

 鍵善の席にあふれて花衣  山本喜朗

 帯締の少し斜めや花衣  山田六甲

 余震なほ箪笥の底の花衣  山本浪子

 蒼天の堤に仰臥花衣  三枝邦光

 緩やかに歩く姿の花衣  アロマ

 醍醐寺に仕立上がりの花衣  中村洋子

  スカートは水玉模様ポルカドットを花衣  柿沼盟子

 正午前夢見心地の花衣  アロマ

 旅の夜の衣桁に軽き花ごろも  一民江

 梳き上げし髪美しき花衣  大橋敦子

 うす闇に