神田須田町の交差点でお店を発見した。
「豆大福、ありますか？」
若い店員が微笑む。
「わたしどもは、こごめ大福が名物です」
豆大福を食べたかったのだが、こっちにも美味しい大福があるよ、と娘さんに薦められれば、鷹揚に頷くのがワタシの習いだ。でも心の片隅では、豆大福一筋に生きてきたのに、これからの人生に「こごめ大福」を加えていいのだろうかと反省する。小さな胃袋とより小さい財布に余裕はないのだ。

言っちゃなんだが、この大福は１個、２５９円（税込み）もする。
学校の先生に廊下に立っていなさいと命令されて、ひとり教室の声を背中に感じながらバケツを持っている。あの