悪魔を哀れむ歌   ~3~


柄がとても長いスプーンでスープを飲む。おおきな鍋の周りに集まった人々は全員が空腹で、われ先にとスプーンを大きな鍋に入れるが、呑もうとすると柄が邪魔で呑むことができない、それどころか柄がとなりにいる人の邪魔になって争いごとが絶え間なく続き、結局だれも飲むことができなかった。

もう一つの鍋の方ではスープをすくった匙を別の人の口に持っていき、また自分も誰かの匙からスープをすすった。おかげで全員が満腹になった。

定かではないが、天国と地獄を言い表したたとえ話だと記憶している。

 コロナウィルスの感染による非常事態宣言地域でバーを営んでいる友人が