梵天の尖に来鳴きて山の蝉 伊藤いと子
梵天の法螺の聞えてゐる宿に 高浜年尾
梵天の法螺貝飛雪の天へ吹く 小林輝子
梵天をかつぎたるまま飴湯飲む 吉田斉子
梵天を競ふ彩どり雪に映ゆ 高浜年尾
梵天唄飛ばし一気に神の坂 佐々木とく子 『土恋』
一雀の弾み梵天祭の町 菅原多つを
遠嶺いま蒼し梵天発つかまへ 柏山照空
火渡りや梵天加持の法螺ひびく 奈良英子
風連れてミニ梵天のよく売れる 縄田朗々
毛槍梵天くれなゐかざし道中雛 大橋敦子 勾 玉以後
木殿へ突つ込み梵天揉みに揉む 鈴木久美子