宵闇に焼き芋買って急ぎ足
「アロマ」の句 2017年11月30日 冬の街灰色の空低く垂れ 宵闇に焼き芋買って急ぎ足 雪の富士屋上に眺め晴れ晴れと 檸檬ハイしゃぶしゃぶは昆布出汁で 弥生末海鼠の握り美味なりし すす払い手拭い締めて笹箒 細雪枯れ武蔵野の風景に その昔ニッケル硬貨の五十円 水仙の群れ咲き傾れ海近し 小夜…
「アロマ」の句 2017年11月30日 冬の街灰色の空低く垂れ 宵闇に焼き芋買って急ぎ足 雪の富士屋上に眺め晴れ晴れと 檸檬ハイしゃぶしゃぶは昆布出汁で 弥生末海鼠の握り美味なりし すす払い手拭い締めて笹箒 細雪枯れ武蔵野の風景に その昔ニッケル硬貨の五十円 水仙の群れ咲き傾れ海近し 小夜…
桜の記憶 子供の頃 屋敷の坂近くにある 染井吉野の大木が 春に見事な花をつけていた その坂は市道に降りていく細い坂で 家の敷地だが 近所の人も通り抜けに時折利用する バス停に近いからだ 家の前を通り 反対側の広めの坂を下っても かなり近くなる 祖父母も父母も 通り抜けを容認していた 家は高台にあり 昭和17年の水害の時 街から人々が上がって来たと…
梵天の尖に来鳴きて山の蝉 伊藤いと子 梵天の法螺の聞えてゐる宿に 高浜年尾 梵天の法螺貝飛雪の天へ吹く 小林輝子 梵天をかつぎたるまま飴湯飲む 吉田斉子 梵天を競ふ彩どり雪に映ゆ 高浜年尾 梵天唄飛ばし一気に神の坂 佐々木とく子 『土恋』 一雀の弾み梵天祭の町 菅原多つを 遠嶺いま蒼し梵天発つかまへ 柏山照空 火渡りや梵天加持の法螺ひびく …