61  「観無量寿経」をひらく (釈徹宗) 読書メモ その1

〇前書き
「観無量寿経」、略して「観経」と言ったりもする。浄土宗、浄土真宗では、浄土教3部として、重視する経典である。

しかし、「観経」」は、インドに原典が無いため、他の経典と比べ、一段低く見られてきた。中国か、中央アジアで、まとめられた経典との見方が強い。加えて、親鸞が、そのように見ており、「無量寿経」を真の経典、「観無量寿経」と「阿弥陀経」を方便の書と、評価したせいでもあるようだ。だが、「観経」は、物語性に富むが、高い質を持っているという。

釈徹宗は、「観経」の解釈をもっぱら、中国の善導の説明により解説することにしたという。善導の注釈が、優れてい