洞爺湖の遊覧船に花火見て



  昼餉はおろし蕎麦 海苔とゴマを振りかけて


 花火師の仕掛の瀧の中に浮く  佐草しげを

 花火待つ子等に夕暮永かりし  池辺治子

 花火待つ空に夕日のプロローグ  加藤芳子

 花火果つ夜空と漂ひゐて少年  杉野一博

 誕生日夜は浜木綿の白花火  吉野義子

  誰となく親し花火の下にゐて  玉城一香

 葉柳に花火の空のひろき昼  長谷川かな女 牡 丹

 葛飾の闇へと靡く花火かな  菅 裸馬

 海峡を挟んで共に花火揚ぐ アロマ

 遠花火さらに遠きが加はりぬ  和田知子

 夜空と海に花火が映える アロマ

 鉄橋に貨車さしかかる