その娘であるナオが西洋の血をうけて 「イレーヌ」とそっくりだといわれたのは 当然のことかもしれないーーピアノ独奏『アルバムの一葉』

しっぽを激しくふって
ナナは食べようとしたが夫人の一言
「待て!」は彼女を完全に静止させ
次の合図を従順に待った

驚いたことにみなの分が用意されたあとで
初めて出した「よし!」で
ナナが猛然と食べだした姿を見て

サユリは目を丸くして叫んだ

「うわ~ おりこうさん!」

「よかったね、日本の最高級の
お寿司が食べられて…」

「ほんと、坂本さん
本当にありがとうございます
この3か月、私日本のお寿司に飢えて
いたんです」

「あらよかった
もう1人分ありますからね
ゆっくりたっぷり味わってくださいね」

そういいながら夫人は
「ラヴェンダーの咲く庭」