作家、渡辺淳一の作品に「リラ冷えの街」と言うのがあります。
1980年の後半頃の作品で、札幌の街を「妖しくもロマンチックな街」として表現されて、人々にこの街を憧れの街として観させることに大きな役割を果たしました。
「リラ冷え」とは、この初夏の暖かくなる季節ながら、時として「霧が漂い、寒さが街を襲うさま」を言います。
5月はじめからのほぼひと月、この街の公園や庭庭に「リラの花」が咲き誇り、彩かな匂を香らせます。
ですが、この年は恒例の「ライラック祭り」も催されず、街に漂うのは「コロナ禍」の匂いだけなのです。
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