角田光代と角田房子

二人とも日本の作家であるが、読み方が違う。

同じ苗字でも地方によって読み方が異なる好例、前者はカクタ、後者はツノダ、だから日本語というのは例外だらけで世界一野蛮な言語と言えなくもないが、一度日本の図書館で後者のことをスミダフサコ、と平気で読み間違いしている司書がいたのでビックリ仰天した。

僕が角田房子の愛読者になったきっかけは、彼女が書いた「アマゾンの歌」を読んでからであったが、同じ船で南米に向かった人々の中に、ひょっとすれば同船者のことも書かれているのでは?と思ったからである。結果はNoだったが、この本は実に面白く身につまされたものだ。

角田房子