ー金魚はどこへ行くー

本屋の片隅で、大人には真似ができないが、膝まずいて熱心に絵本を読んでいる少女を見つけた。

一心不乱とはこのことでしょう。
さぞかし絵本の引力で、彼女の頭の中は想像力でいっぱいになっているでしょう。

今の子供たちは生まれたときからテレビなどの動画の世界で産声をあげる。

ここに、金魚鉢に一匹の金魚がいるとしょう。

テレビに写る金魚は考える暇なしに動く動画をじっと見る。

一方、絵本の中にいる静止画の金魚は動かないままじっとしている。
見つめる子供は、さて、金魚が右にいくのか、左にいくのか考えこんでしまう。

そこには想像力が働き、子供の成長期に大切な