稲雀

稲刈り前の時季になった。スズメが一年で一番生き生きとする時である。
歳時記では稲雀のことを次のように説明している。
稲が熟すと、それを食べに雀の群れが田圃や掛稲にうるさく集まってくる。大きな音を立てると驚いて一斉に飛び立ち、一団となって空を飛び回り、また他所の稲の中に群れを成してばらばらと下りていったりする。
稲穂は垂れ下がり、雀があたかも食事時を見計らっているようである。稲田のそばの電線、樹木は稲雀の格好の居場所のようで、一羽が動くとまるで引力でもあるかのように一斉に飛び立つ。
隣り合った雀は情報交換でもしているのではと勘繰りたくなる。
雀が季語に現わ