連載:凶事に赤飯がでる。 ふしぎな、日本の民俗 その13

凶事に赤飯がでる。 ふしぎな、日本の民俗 その13

 入学、卒業、誕生日、七五三、成人式、結婚式。いいことがあるとかならずお赤飯ですね。
 ところが凶事に赤飯のでる例もあります。私の郷里もそうだったと思います。思います、というのははっきりと何の時だったか、よく覚えていないからです。
 『日本民俗大辞典』の「せきはん 赤飯」の項には次のようにあります。

「群馬県の一部では現在でも葬式当日の念仏に際して赤飯が用いられる。凶事の赤飯の例は、北は青森県から南は熊本県まで、全国各地に類例があり」

というわけで、特殊な例ではないようです。なぜ凶事にも赤飯なのか、小豆には何か意味が、あるいは赤い色に何か意味があるの