連載:わが道

『わが道』(10)中学校時代①:都立五中―戦中・戦後の激動期(1445)

wakohは1944年中学校を受験した。都立五中だった。入学してみると、小学校時代とはまるで雰囲気が違う。それまでは、戦争の真っ先に立っていくような小学校生活だった。規律が厳しく、何事も戦争と関係づけられて論じる。
 ところが五中にはまだ自由があった。戦争の真最中だというのに、上級生が締め付けることも全くと言ってよいほどなかった。
 ここで学校の制度について一言しておこう。それまでは府立五中だった。ところが1943年(昭和18年)7月、東京都という行政区分になった。1868年から1943年までは、東京府だったのに、東京市との二重行政区分から、その権限や行