分析の知と統合の観

ベルグソニアンを自称されている木岡伸夫さん(京大文・哲学)の『風の論理 沈黙から語りへ』の冒頭に次のような一節があります。
「ベルグソンの根本思想は『純粋持続』の『直観』である。その直観とは、生の深みに働く創造的な意識を意識が自覚することである、と要約できる。それは、知性による分析を方法の主軸とする大方の観念論とは異なり、知性ではとらえがたい意識の動性を内部から追跡することの徹底性において、他に比類がない。動くものへの内的共感は、自分自身が動きと一つになること、創造の行為に参加することを求めるが、そのことの見返りに、いわば運動からの<疎外>という形で、物