連載:おとぎの国の物語

民話 蒼秋的傘地蔵

蒼秋的徒然草

毎年、冬になると 特に歳の瀬に近づく頃、
日本の民話が ふっと 心に浮かんできて
ああ いつものように今年も 終わりなんだなって
感慨を深くする。

そして 無性に それを描きたくなってしまう。

里の営みの全てを 凍てつかせ
真っ白に覆いつくし 生けるものの動きを
止めさせてしまう意図をもつかのように
しんしん 圧倒的な静けさを伴って降る雪が
与える北国の過酷なイメージ。

その無音に降る雪の厳しさに 屈せず語られる
昔昔の貧しいながらも 人情味あふれる民話に
現実逃避してしまうのかも。


なかには、悲し過ぎるモノもあり 酷過ぎるモノ