さきがけてわが部屋灯す春夕焼 桂信子 黄 炎
帰りなむ春夕焼を壜に詰め 櫂未知子 蒙古斑
想ふこと春夕焼より美しく 富安風生
春夕焼いくつも橋を渡りけり 岩井久美恵
壁の絵の春夕焼けに眺めいる アロマ
春夕焼華やぐ中に宴待つ 相馬遷子 山河
松籟のほとりただよふ春夕焼 猿山木魂
春夕焼けの優しさに包まれて アロマ
鈴買つて春夕焼の肩ぐるま 菅原鬨也
白鳥の去りし水面へ春夕焼 佐藤美恵子
遊ぶ輪を春夕焼に解かれけり 長島武彦
女坂のぼれば春の夕焼け町 中村汀女
踊り場に眺める街の