信州で暮らすようになって、冬季の水道栓の水抜きが必須になった。水道管の中の水が凍ると、配管を内部から破裂させることがあるためで、外部にある水道栓は水抜き構造がついている(不凍栓)。
この不凍栓が使われるのは、水が凍るさいに体積膨張する性質があるためだけれど、この性質は、さまざまな現象に関係がある。
たとえば氷を入れた水やアイスコーヒーで、氷は水なりコーヒーの上に浮いている。水は凍った方が体積が膨張するので密度としては水より軽くなるためだ。
もし凍るときに体積変化がないとすると、氷は容器の中で沈んでいたり途中で浮遊しているはずだ。奇妙なアイスコーヒーに
連載:科学・数学