嫌な過去があったとしても、それから逃げる方法があると分かったのは、ずいぶんと歳をとってからだ。
その方法は、魔法でもなんでもなく、ごく当たり前のことだった。
しかしその要点に気が付かないうちは、過去の呪縛から離れることは難しい。
その要点とは何か。過去は過去として変えようもなくそこにあるが、こころは本来それに縛られなくてはいけないものではなく、本来こころは自由を手にしているということだ。
このポイントは、じつは禅匠たちが言葉を尽くして語っている。でもそれを体得しないうちは役に立たずダメなのだ。
過去が不幸なものであった、辛いものであった、恥ずかし
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