北岡伸一氏著「明治維新の意味」を読む

北岡氏は現在東京大学名誉教授である。時折新聞に時評を載せている。本書は昨年9月出版である。序章と終章を除けば、第一章江戸時代の遺産から第十一章議会政治の定着までとなっている。主体はペリー来航から日清戦争までの約40年間である。

読後率直に感じたことは大久保利通の評価が極めて高いことである。伊藤博文に関しても充分に合格点を与えている。反面西郷隆盛については概要しか触れていない。私が本書で関心を持ったこと、勉強になったことを下記に示す。

❶1867年12月小御所会議において土佐の山内容堂の「幼少な天子」発言を岩倉具視が一喝、容堂は恐懼して沈黙した、という