花は咲く 観るのは人で 観ないのも人

記憶はあやふやだが、思い出す話がある。

それは、東日本大震災で被災し、奥さまを亡くされた方が言った言葉。
「妻は庭の桜が好きだった、今年も知り合いと一緒に観桜の会をしようねと言っていた」
「妻が居ない今となっては、桜が咲くことさえ苦しい」

その後の彼と桜の行く末を、私は知らない。
桜の木は切られてしまっただろうか?
愛情を貰えず、枯れただろうか。
思い直し、今でも桜を愛でているだろうか。

桜の木に、奥さまのsoulは戻るのに…
と、思った覚えはある。

昨年の桜は車の中から観た。
人は少なく、出店も半分は閉まっていた。

桜、満開。
人の都合などお