清冽な風雅の句境白菖蒲 今井松子
朽舟に菖蒲咲かせて潮来宿 大西八洲雄
朝市や菖蒲背負籠のまま据ゑて 吉田陽代
黄菖蒲や水車の軋む音しきり 与川やよい
菖蒲咲く紫の色嫋やかに アロマ
たそがれの水面明るき白菖蒲 小泉万里子
逡巡をはらひし朝の白菖蒲 今井松子
水郷の町の小町や花菖蒲 加藤タミ
菖蒲田や逃ぐるどぜうの泥けむり 加賀葉子
菖蒲田に数多の色の菖蒲咲く アロマ
菖蒲田に水ゆきわたる夕べかな 近藤牧男
ぐい呑みは厚さがよけれ初鰹 鷹羽狩行
初鰹包丁持つ