五月雨やときには薄き日のさして 荒舩青嶺
五月雨やラジオネームを思案中 高木嘉久
五月雨に黄菖蒲冴えてガラス越し アロマ
五月雨や旅の余韻を持ち寄りて 稲畑廣太郎
五月雨の吹き込む昼の魚市場 廣瀬雅男
庇に五月雨見上げ軒忍 アロマ
水の星洗ひ流して五月雨るる 奥田好子
五月雨やのれんの赤きラーメン屋 荻野美佐子
五月雨や茹であげし莱はまみどりに 山田弘子
向日葵の晴雨両用傘の柄 アロマ
枝折戸の内より香り柚子の花 大川暉美
すとんと晴間花柚子の匂ひけり 浜口高子