連載:猫のこと

ソックス

30代の頃、一人暮らしをしていた辺りで。
住宅街の、車など通れない狭い路地。
街灯などなく、家々の玄関灯や窓から漏れる明かりを頼りに歩いていると・・・
塀際の一段と闇の濃くなっているところを、白い小さなものがヒョコヒョコ動いている!

な、なに!?!

立ちすくんでいると、徐々に近づいてきたそれがふと立ち止まって、わたしを見上げた目が見えて、やっと「猫」だということがわかりました。

身体全体が黒くて、四つ足の先だけが白い「ソックス猫」でした。

あの時は、ほんとに恐怖で身動きができなかったんだよ。
人騒がせなヤツめ。

カテゴリ:ペット・動物