「東京だよおっ母さん」

誰にも故郷は存在する。
子供の頃、蝉取りをした神社の境内の森は、たまに訪ねると今も近隣の人々によってしっかりと守られ維持されている。

それは、古代から神を敬い、故郷が災難も疫病もなく平和でありますようにという願が込められ代々伝えられている。それが日本の伝統であり生活の基本となっている。

作曲家 船村徹氏も故郷を想い、そこで暮らす母を思う一人だった。船村氏の兄も戦死して靖國神社に祀られている。母は仏壇の兄に向かって手を合わす日々、東京から帰ると母は「東京っていうのは、どんなところなんだい ?」と尋ねる。

兄が祀られている靖國神社に行きたいんだろうなぁ