平成19年、初対面から既に40年以上が経っていた。偶然にもA子さんの還暦を迎える誕生月7月に、大阪駅に近いホテルのロビーで娘と私はA子さんを待っことになった。
独りではとてもその40年振りの再会と言う心弾むような気持ちといくばくかの不安を抑えきれず、大阪に嫁いだ娘に付き添ってもらった。
「ついに会えるんだわ!」娘とその瞬間を待った。
薄手の白っぽいスーツを着たA子さんが現れ、私はまさにテレビのご対面のシーンを演じているかのような錯覚を覚えた。
あの姫路城で出会ったまぎれもないA子さんがそこに立っていた。その瞬間からA子さんと私は少女時代にタイムスリ
連載:ペンフレンドと言う死語