「温泉マニアクラブ」の仲間は個人主義の人が多かった。他人は他人、自分は自分ってなもんだね。草津温泉へ行って、湯巡りした時にも、
「みんなで一緒に同じところへ行きましょう」なんてーいう雰囲気はなく、それぞれが勝手に自分の行きたいお風呂へとすっ飛んで行った。そこへいくと、寂しがり屋の私は誰かと一緒でないと、不安というか、寂しくっていけない。
「あそこへ一緒に行きましょうよ」と必ず誰かを誘う。
「でも、俺はあっちに先に行きたいから、そこの足湯で待っといて」
うん?「足湯で待っといて」だって?どこかで聞いたことのある台詞だなー、なーんちゃって。