「ノクターンの午後」

本郷にある大学の、法文1号館の3階にある、大教室で、緋紗子は、ぼんやりとしていた。

社会心理学の総論の講義は、終わり、教室に残っている学生は、まばらだった。

先週でてみた、統計学の授業は、今のままでは、難しすぎて、聴いても無駄のようだった。

問題は、いくつかあるが。手を付けたら、相手の反応もあるし、差し当たって、急ぐような用事はなかった。まだ、じかんはあるから、どこか買い物へ行くか、美術館へでもよってから、帰ろうか。

 今日ン¥取ったノートのルーズリーフを、クリアファイルに挟み、たちあがろうとしたら、うっかり何か落とした。本棚から、適当に選んで入