砦・とりで


   ~~~ 読書感想 ~~~

臨床の砦 夏川草介 評価 ☆☆☆☆☆

緊急出版!「神様のカルテ」著者、最新作


「この戦、負けますね」
敷島寛治は、コロナ診療の最前線に立つ
信濃山病院の内科医である。
1年近くコロナ診療を続けてきたが、令和2年年末
から目に見えて感染者が増え始め、酸素化の悪い
患者が数多く出てきている。
医療従事者たちは、この1年、誰もまともに
休みを取れていない。世間では「医療崩壊」寸前
と言われているが、現場の印象は「医療壊滅」だ。
ベッド数の満床が続き、一般患者の診療にも
支障を来すなか、病院は異様な雰囲気に包まれていた。