死亡フラグが立っています

 浅倉秋成の「フラッガーの方程式」を読了した。著者はミステリー作家であり、「ノワール・レヴナント」で2012年第13回講談社BOX新人賞Powersを受賞して作家デビューしている。本書は著者の長編第二作で、思いを寄せる女子高生との仲を進展させようと考え、謎の装置「フラッガーシステム」のデバッグテストを引き受けた、男子高校生の巻き込まれた騒動を描いた、SFともファンタジーともつかないドタバタ喜劇である。なお、「フラッガーシステム」とは、被験者の何気ない会話や行動を全て「フラグ」として認識し、被験者の日常をドラマチックなものに変えてしまう装置である。また、本