凩にいづこかの野の声聞ゆ 山口誓子
上弦の月ただよへり凩吹き 山口青邨
凩が走る家並の夜に入る 廣瀬直人 帰路
凩の一掃したる木々のさま 稲畑汀子
凩の庭となりつつ夜の帳 稲畑汀子
凩吹き荒ぶ頃の物思い アロマ
木枯に両神山の背の青さ増す 金子兜太
木枯やある日の奈良の塔の先 飯田龍太
やはらかに青草充ちて初霜す 松村蒼石 雪
登校の子に初霜の牧場口 飯田龍太
初霜や石まろければ頂に 山口青邨
初霜や紫の玉みやげとし 細見綾子
霜の朝冷え込んで昼温しとぞ アロマ
初霜や朝