楽しみは 色づき始めた里山で 枯木に宿るキノコ採る時

里山も赤や黄色の色様々に粧いを始めている。
人気のない登山口に1人の高齢の男が車を止めトランクから長靴とリュックサックを取り出した。

男の名は「文志郎」79歳。会社を定年退職し第2の就職先も卒業して無為徒食の身である。
喜寿から山登りを始めた。登山歴は浅く、ここ数年はもっぱら県内の里山を登っているが、低山歩きの現状に不満が有るわけではない。

文志郎の山への思いは、
福井が生んだ幕末の歌人「橘曙覧」の独楽吟ではないが
~楽しみは 山に登ればキットある素敵な奴に巡り会う時~に表れている。

素敵な奴とは一口に言うならば「山の魅力」である。
四季折々の風景