朝ぼらけ紅ひとはけの雪の嶺 藤井久仁子
窓枠にとどくと見ゆる雪の嵩 加藤千津
雪国は二階の窓から出入りする アロマ
雪の夜の絵本をぬける白いねこ 火箱ひろ
摩周湖は藍甕雪に囲まれて 高瀬博子
ノーベル賞受賞者へ降る雪の華 関根ひろみ
街騒を呑みこむ東京雪景色 千田敬
ユトリロの如き街の雪景色 アロマ
音閉ざし視界を閉ざし雪が降る 大木清美子
軒先の雪を落してより屋根へ 太田チエ子
雷鳴のひと声混じり雪止まず 小川玉泉
みほとけも夢見る頃か雪積る 山田暢子
雪眺め