連載:妄想爺やの春夏秋冬6

階段の上り下りが遅くなる老い お気に入りの寺社巡り

冬場であれど、好きな神社や寺に参る

だが、僕は神様に仏様に手を合わせる為に行くわけではない

そもそも、神様など存在しなく、天国も地獄もないという信条の持ち主である僕

ただ、千年以上、数百年以上前から数多の人びとが手を合わせてきた場に行き、同じく立ち、手を合わせて、僕もその姿を追体験する心持ちである

よく、全国津々浦々にパワースポットなる場が話題にされる

僕は、霊的なパワーではなく、いわば人びとが連綿と紡いできた業を、なんとはなしに継承しているのだと思う

時を超えてその想いは、神仏への信仰とは異なれど、生きている今の今を観るということに変わりは