書く男 読む女

 年明けと共に世間はまたコロナ禍に塗れてしまった。
それに追い打ちをかけるような寒い冬に辟易している。

 関西の冬、空は瞳が青く染まってしまうほど澄んで
いるのに、白い小花のような雪が舞い落ちてくる。
不思議なことにその雪は決して積もらないのである。

 長年、東北の深い雪を体験した私にとっては、この
風花が一月に舞うのが不思議でならない。謎である。
故郷青森で風花が舞うのは早くとも三月である。
もうそろそろ雪の勢いが弱くなり春の隣にいるような
季節にならないと、雪はしずしずとは落ちてこない。

 そんな中での籠り生活が又始まった。
…とは云っても私た