連載:読書

「狂気の前では理性などなんの力もない」:『三体』

最近起きたオゾマシイ事件ナンバーワンは、大阪の心療内科放火殺人事件。医師と社会復帰を目指していた多くの人を殺し、60代の犯人も死んだ。

ところが、またもや医師が殺されるイヤな事件が起きた。埼玉県人質たてこもり事件。92歳の母親が前日に亡くなり、医師や理学療法士まで呼び付けて銃で撃った60代男性。

命を救うために必死に手を尽くす人を殺すなんて、理不尽極まりない。孤独や絶望や死にたくなる事は誰にでもある。憤りしかないが、怖い事件だ。同僚と話した、
「訪問介護は怖くて出来ない」


タイトルは『三体』(劉慈欣著 早川書房)から。大作で読み切るまで時間がかか