時には不真面目になろう

(遠藤周作「心の航海図」・・「不真面目のすすめ」 文芸春秋社より)

親友の一人が最近、初老性ウツ病気で苦しみ出した。彼は不幸にも、"マジメ人間"そうろうの男。酒もタバコもやらず、「仕事と義務を果たさないと良心の咎めを感じる」タイプ。だから50を過ぎて突然、ウツに襲われ苦しむことに。ウツ病の特徴の一つは、「全てを自分のせいにする」こと。だから「自分が生きてると人に迷惑がかかる、いっその事死んだ方がいい」と思い込む。

日本では"マジメ"という気質を尊ぶ。「君はマジメだから立派だ ! 」と褒めたり、「アイツはちょっと不真面目だからなー」と評価が下がったり。