連載:新十津川物語

小説「新十津川村物語」川村たかし 著

 全10巻の長編だそうだが、読み易く第2巻まで一気に読んで、今日は第3巻と第4巻を借りてきた。

 主人公の津田フキは1889年(明治22年)の十津川大水害・大々的な山崩れ(この台風被害は全国に及び埼玉も大被害を受けている)で両親を失った。父は地域のリーダーでいち早く避難誘導をしたのだが、逃げ遅れた妻を助けようとして共に倒壊する家の下敷きになって亡くなったのである。

 そこで、父の補佐だった中崎家の家族に連れられて兄とともに北海道開拓に向かう2600人の集団の中に入った。8歳の時であった。新十津川へ到着するまでも・到着して原野を切り開くのも想像を超えた