緊急通報システムでは孤独死を防げない

 3月11日、東日本大震災があった日だ。テレビを見るのも気が滅入る。ウクライナの惨状も映し出されるからなおさらだ。目をそらしちゃいけないと思っても、胸が苦しくて耐えられない。

 そして明日は義母の一周忌だ。98歳まで一人暮らしをしていて「もう無理だから」とあきらめかけた矢先に家で転倒して立てなくなった。発見したのは2日後、訪問しても応答がないことを不審に思った親戚が、カギをこわして中に入り、倒れている義母を見つけた。命はとりとめたが、これがきっかけで衰弱、一ヶ月後に亡くなった。

 一人暮らしのため、緊急通報システムを設置していたが、役に立たなかった。