「また 月曜日が来る」
法隆寺の境内をめぐりながら孫娘1が呟いた
「毎たび これを繰り返しているのよねぇ」と
母親である娘が笑っていた
月曜日病は誰でも抱えているというが
彼女ももう三十路になる
やはりお医者さんになりたいと
在学していた大学を卒業、
地方の国立大の医学部に編入して5年
9年もの大学生活を送ったことになる
ひとと上手く馴染めない性格の彼女は
たくさんの友達と学生生活を楽しむ妹を羨んでいたころもあった
順調に自分の夢を実現したように見える彼女だが
<また月曜日が来る>とつぶやく気持ちは
ひ
連載:ときときに