竹取幻想80










厳島滞在は三日目になりました。


佐伯さまの過分なるご配慮をいただき私たち一行は船員さんや勘助さんも含めて皆さま恐縮ながらもありがたい時を得ました。もちろん子どもたちも海や山へと佐伯さま先導にて駆け回りました。




そうそう、昨日までの二夜、つわぶきは大広間で子どもたちに物語を聞かせるのが仕事になっていました。彼女は喜んで、寝る前の子どもたちに物語を演技を交えて語ります。可笑しいのは社の内侍さまやあの謹厳実直で剛の武者で名高い方々までつわぶきに言いくるめられて演じていたのです。子どもたちの一番人気は竹取物語で、内侍さまの美しいか