連載:ため込んだ古代史への周回

古代史への周回 アラカルト 9

私は現在神戸市に住んでいますがそれまでの住まいは大阪府の茨木市にありました。大阪万博の壮烈な開発を体験し千里丘陵があっという間にニュータウンに変貌したのを眼前に見る事が出来たのは、ある意味過去をつなぎ留めることが如何に難しいかを認識でき、その反面教師として、伝承の大切さと旧地名の保存が重大な歴史遺産であると知れる経験をいたしました。

現在の吹田、茨木、摂津、高槻は古代には三嶋と呼ばれる淀川左岸一帯の大きな扇状地を指しますが私は30代~40代にこの茨木市内に住んでいて、この淀川左岸一帯には、神武天皇の后である姫踏鞴五十鈴姫の父溝咋耳の命を祭る神社があり、