久しぶりにおんぶ

病気になるとこんなにも嬉しいのか、とひとり感じたことがあります。
私は兄弟姉妹の中でも真ん中だったため、母親を独り占めできる昭和時代でもありませんでした。誰もが同じような暮らしむきでそれほど差もなく暮らし、大した虐めもなかったように思い出します。
私は「はしか」か何かに罹ったのでしょう。母がおんぶをしてくれたのを背中でどこかとても暖かく嬉しい気持ちが芽生えていたのを覚えています。普段は甲斐甲斐しく毎日を送っている母です。小学生になっていたかもしれません。おんぶなんて、せいぜい2,3歳まででしょうがね。それすら覚えていません。が、熱ぽい朦朧としている身でも