生地はコットン淡い花柄夏帽子



 雲海や阿蘇は神代に戻りたる  松崎佐

 雲海に機影映して飛行せり  永野秀峰

 雲海の上に覗く雪の富士  アロマ

 雲海の上に立ちをり花たちと  島崎勇作

 高原の朝雲海に閉ざさるる  稲畑汀子

 天照らす富士は雲海従へて  村上倫子

 雲海や二の膳付きのバスツアー  鈴木みのり

 横文字の貸家の札に蝉しぐれ  瀧春一

 終戦の玉音今も蝉しぐれ  沼口蓬風

 蝉しぐれ気持ち優しくマッサージ  アロマ

 山荘の裏も表も蝉時雨  綿谷美那

 蜩の一笛澄める蝉時雨  千手和子

 蝉しぐれ一斉に止む涼しさよ