朝はキスで始まった

  朝はキスで始まった


淡い光がカーテンゆらし
 
君の声で目をさます
 
なかなか起きない僕を君は
 
キスで朝食へ追い立てる


 
君はジャムで僕はバター
 
ミルクとパンとベーコンエッグ
 
君は会社へ僕は学校
 
ホームで手を振り別れる


 
帰りの時間を待ち合わせ
 
いつもの駅で腕を組み
 
店をあちこち覗き込んで
 
今日の夕食を決める


 
君はキッチン僕はギター
 
八帖一間の二人の世界
 
君の好きなクリームシチュー
 
作り過ぎてお隣へ


 
夕食はおしゃべりの中
 
二人並んでお茶碗洗い
 
明りを落として光る水