「牛をつないだ椿の木」 新見南吉

新見南吉の有名な作品なのでご存知の方も多いと思いますが、概略を…

主人公は村の青年。村人や街道を行く人が水を飲めるようにと、街道脇の土地を持っている村の有力で大地主の所へ「井戸を掘らせてほしい」と頼みに行きます。病に臥せっている地主はダメだと取り付く島もありません。諦めて帰ろうとすると地主の息子が「親父はもう永くない。オレが跡をついだら井戸を掘らせてやる」と青年に告げました。

その時以来、青年はその地主が早く死ぬように願います。それを知った青年の母親は「誰であろうと、人の死を願うものではない」と青年を諭します。
自分の愚かさに気づいた青年は地主の所へ