神仙の淵に鮎焼く茶店あり



 耳鳴りはあの八月の蝉しぐれ  中田みなみ

 安曇野は女松が多く蝉時雨  鈴木多枝子

 蝉時雨さわさわ優しく響く頃  アロマ

 蝉時雨夕日大きく屋敷林  須賀敏子

 蝉時雨ふと止む刻を松の風  大橋伊佐子

 蝉時雨煩きまでに降り注ぐ  アロマ

 団子食む峠の茶屋や蝉しぐれ  今野明子

 叡山の揺らぐばかりの蝉時雨  大橋弘子

 遠山のみどりいく色蝉しぐれ  高瀬史

 いつからか坂で一息蝉時雨  大日向幸江

 蝉時雨輪切りトマトに塩ふつて  丑久保勲

 蝉時雨自動ドアーの開くたびに  稲畑汀子

 蝉時雨優し想