蒼天に伸びて鮮やか凌霄花



  外から聞こえる市役所のメロディー

  もう五時半 熱い一日だった

  食欲はある

 
 灰に塩こぼれて鮎の炉端焼き  鷹羽狩行
 
 放流の四万十にすぐ馴染む鮎  山崎辰見

 投網の輪ひろがってゆく鮎の川  福島せいぎ

 炎天に出でて一人の影つくる  鷹羽狩行

 青い空黄の立葵元気よく アロマ

 どうせ見るなら炎天のコロシアム  望月晴美

 炎天やぱらり立読む「バカの壁」  野村智恵子

 炎天や斧にて丸太真二つ  滝沢伊代次

 炎天をくるエルメスの紙袋  大崎紀夫

 炎天に深紅のドレス闊歩して  アロマ